マンションの相続税はいくら?計算方法と重要なポイントを解説

マンションの相続税について知っておくべきこと

マンションの相続税は、相続したマンションの評価額に基づいて計算され、相続人が支払う必要があります。相続税の計算は複雑で、適切な評価方法や控除の利用方法を理解することが重要です。この記事では、マンションの相続税に関する基本的な情報と、相続税の計算方法を分かりやすく解説します。

1. マンションの相続税とは

相続税とは、故人が遺した財産を相続した際に課せられる税金です。マンションも財産の一部として相続税の対象となります。相続税は、相続した財産の総額から基礎控除額を引いた金額に対して課税されます。相続税が発生するかどうかは、相続した財産の総額が基礎控除額を超えるかどうかによります。

2. 相続税の計算方法

相続税の計算方法には、まず相続財産の評価を行い、次に基礎控除を差し引き、最終的に課税価格を計算して相続税額を求めます。具体的なステップは以下の通りです。

(1) 相続財産の評価

マンションの評価額は、相続税評価額として決定されます。相続税評価額は、市場価格(実際に売買される価格)とは異なり、税法に基づいた評価方法で算定されます。マンションの評価方法には以下の3つの主要な方法があります。

路線価方式

都市部の土地に適用されることが多く、マンションの土地部分の評価額は「路線価」に基づいて計算されます。路線価は、土地の道路に面した価格で評価され、毎年国税庁が公表します。

固定資産税評価額方式

マンションの土地部分が路線価方式で評価できない場合、固定資産税評価額をもとに評価します。これは自治体が毎年定める評価額で、税務署が相続税計算に使用します。

減価償却方式(建物の評価)

マンションの建物部分は、減価償却を反映した評価額で計算されます。これは、新築時の建物の価値から経年劣化による価値減少を差し引いた額です。

新築マンションの場合、建物評価額は高くなりますが、築年数が経過するごとに減価償却が進み、評価額が下がります。

(2) 基礎控除

相続税が課税されるのは、相続財産の総額が基礎控除額を超える場合です。基礎控除額は、以下の計算式で求められます。

基礎控除額 = 3000万円 + (600万円 × 法定相続人の人数)

たとえば、法定相続人が配偶者と子供2人の場合、基礎控除額は以下のように計算されます。

基礎控除額 = 3000万円 + (600万円 × 3人) = 4800万円

つまり、相続財産が4800万円以下であれば相続税は発生しません。もし相続財産が4800万円を超えた場合、超過分に対して相続税が課税されます。

(3) 課税価格の計算

次に、相続財産の課税価格を計算します。課税価格は、相続財産(マンションを含む)の総額から基礎控除額を差し引いた金額です。

  • 相続財産の総額(マンション含む):8000万円
  • 基礎控除額:4800万円
課税価格 = 8000万円 - 4800万円 = 3200万円

この課税価格に対して、相続税率が適用されます。

(4) 相続税率の適用

相続税は累進課税で、課税価格に応じた税率が適用されます。以下の相続税率表に基づいて計算されます。

課税価格(課税対象額)税率控除額
〜1000万円10%0円
1000万円〜3000万円15%50万円
3000万円〜5000万円20%200万円
5000万円〜1億円30%700万円
1億円〜3億円40%1700万円
3億円〜6億円45%4700万円
6億円〜10億円50%7200万円
10億円〜55%11200万円

例:
課税価格が3200万円の場合、相続税の計算は以下の通りです。

  1. 3000万円までに対して15%(課税額:450万円)
  2. 残り200万円に対して20%(課税額:40万円)

総相続税額 = 450万円 + 40万円 = 490万円

3. 相続税の支払い方法

相続税は、相続開始から10ヶ月以内に申告し、支払いを行わなければなりません。支払いは一括で行うのが原則ですが、納税資金が不足する場合は、延納物納が認められることもあります。

  • 延納:相続税を分割で支払うことができる制度で、金利が低いため資金に余裕がない場合に有利です。
  • 物納:現金での納税が困難な場合、不動産(マンションも含む)や株式などで相続税を納める方法です。

4. 相続税対策

相続税を抑えるためには、早期に対策を取ることが大切です。例えば、マンションを相続する前に以下の方法を検討できます。

  • 生前贈与:相続前にマンションを子どもに贈与することで、相続財産を減らすことができます。贈与税がかかりますが、相続税よりも低い税率が適用される場合があります。
  • 生命保険活用:生命保険を利用して、相続税の支払い資金を準備する方法です。保険金は受取人に直接支払われ、相続財産に加算されないため、相続税対策として有効です。

5. まとめ

マンションを相続する際の相続税は、適切な評価方法に基づき計算され、基礎控除を超えた部分に課税されます。相続税の計算には専門的な知識が必要ですが、事前に対策を講じることで税負担を軽減することが可能です。相続税が発生するかどうか、どの程度の税額が発生するのかを正確に把握し、必要に応じて専門家に相談することが大切です。

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