借地権付きマンションとは?売却時に知っておきたい基礎知識と注意点

借地権とは?

借地権とは、他人の土地を借りて建物を所有・利用する権利のことです。マンションの場合、土地の所有者が別にいる「借地権付きマンション」という形態で販売されていることがあります。主に以下の2種類に分類されます。

  • 普通借地権:更新が可能で、契約期間満了後も原則として再契約できる。
  • 定期借地権:契約期間終了後は更新できず、建物を解体し土地を返還する必要がある。

所有権との違い

通常のマンションは「所有権付き」として、土地と建物の両方を持ちますが、借地権付きの場合は土地は所有しておらず、使用料(地代)を支払う必要があります。この違いが売却時の価格や手続きに影響します。

借地権付きマンションの売却はできるのか?

借地権でも売却は可能

借地権付きのマンションでも売却は可能です。ただし、地主(土地所有者)の承諾が必要になる場合があるほか、買主も借地権の条件を引き継ぐ必要があるため、手続きが複雑になりやすい点に注意が必要です。

売却価格は所有権よりも安くなりやすい

借地権付き物件は、土地を所有していない分、価格は所有権付きマンションに比べて1〜3割ほど低くなる傾向があります。そのため、適正価格の把握が重要です。

借地権の相続と売却時の注意点

相続したマンションが借地権付きだった場合

相続したマンションが借地権付きだった場合、以下のような点に注意が必要です。

  • 相続登記の実施:まずは名義変更(相続登記)を行いましょう。これが完了していないと売却できません。
  • 地代や更新料の滞納がないか確認:相続人が引き継ぐ前に、未払いの地代がないかチェックしましょう。
  • 地主の承諾を得る必要がある場合が多い:特に売却する際には、地主の承諾や承諾料が必要となることがあります。

地主との関係性や契約内容を把握する

借地契約の内容(契約期間、更新条件、地代、建替え制限など)は物件ごとに異なります。売却を検討する際には、借地契約書を確認し、不動産会社と一緒に整理することが大切です。

借地権付き物件をスムーズに売却するには?

仲介よりも「不動産買取」の方がスピーディー

借地権付きの物件は一般の買主から敬遠されやすいため、仲介ではなかなか売れにくい傾向があります。一方で、借地権付き物件の買取実績が豊富な不動産会社であれば、現状のままスピーディーに買取対応してくれることも。相続直後など、時間に余裕がない場合にも有効な選択肢です。

借地権付き物件の買取メリット

  • 地主との交渉を不動産会社に任せられる
  • 地代や契約条件の整理をサポートしてもらえる
  • 築年数や状態に関わらず「現状買取」可能な場合がある
  • リフォーム不要で手間なく売却できる

借地権付きマンションの売却でよくある質問

Q1. 借地権付き物件でもすぐに売れますか?

A. 市場では敬遠されやすいため、仲介では時間がかかるケースが多いです。ただし、不動産会社による直接買取であればスムーズに売却できる可能性が高まります。

Q2. 地主の承諾は絶対に必要?

A. ほとんどのケースで必要ですが、内容は契約書によります。事前に契約内容を確認し、不動産会社に相談することが重要です。

Q3. 借地権付きでも相続税はかかりますか?

A. はい、かかります。ただし、借地権の評価額は所有権に比べて低いため、結果として課税額が抑えられる場合があります。

まとめ:借地権付きマンションの売却はプロに相談を

借地権付きマンションは、売却時にさまざまな注意点がある一方で、正しい知識と対応をすればスムーズに売ることが可能です。特に相続物件の場合は、登記や契約確認、地主とのやり取りなど、専門的な手続きが必要となります。

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